米メディアは大谷翔平の2本塁打“復活祭”よりマドン監督の満塁敬遠の珍采配に関心…「裏目」「戦略、データ的に意味のある動きではない」と批判
記事は、マドン監督の「シーガーを歩かせることで大打撃を避けられると思った。率直にかき回すということもあった。普通はしないこと。ああしたことをすることでチームは何かしら反応を示すかもしれないと思った」というコメントを紹介。 「シーガーはこの判断に混乱した様子を見せ、エンゼルスのスーパースターのトラウトもテレビカメラが中堅にいる彼を捉えたときはそのように見えた」と、両チームが当惑していた様子を明かし、マウンドにいたウォーレンの「間違いなく驚いたが、マドン監督にはノーとは言わないだろう。マドン監督のことをとても信用していて、それがいい結果につながった」というコメントを伝えた。 シーガーは右投手に対して、打率.305、出塁率.380、長打率.520の成績を残しており、同メディアは、「これがマドン監督の決断につながった」という見解を示した。シーガーを歩かせ1点を献上しても、その次の右打者2人を抑えれば1失点で済むという算段。 だが、同メディアは、「実は、ウォーレンは、キャリアを通じたOPSで右打者に対する.614に比べて左打者を.461と抑えている。(次の打者の)ガーバーは右投手へのOPSは.821で左投手は.863と大きな差はなく、ガルシアは右投手に対するOPSは.756で左には.662だった。この(満塁敬遠の)動きはガーバーが右中間深くに犠牲フライを打ち、ガルシアの打席でウォーレンがボークを犯してもう1点を許したことで裏目に出た」と、データ的にはこの珍采配に意味がなかったことを指摘した。 同メディアによると、一方のレンジャーズのクリス・ウッドワード監督は、「最高の打者だったバリー・ボンズに(満塁敬遠を)したのを見たことがある。これはシーガーが、どれだけ良い打者かということを明らかにした賛辞だ。(勝負してもらっていたら)もしかしたら満塁本塁打、あるいはダブルプレーだったかもしれない。誰も分からないだろう。だが、これが彼らの勝利の理由ではない。彼らは敬遠四球で、その場面を抜け出すことはできず、我々は何点か得点を重ねることができたのだから」と語り、敗因が、この奇策とは関係なかったことを強調していたという。 同メディアは別記事で、「大谷が22年の本塁打の一振り、テキサスで2本をかっと飛ばす」というタイトルをつけた大谷の復活祭に焦点を当てた記事を掲載していたが、他メディアのほとんどが、マドン監督の珍采配をクローズアップした。 スポーツ専門局のESPNも「エンゼルスが満塁敬遠の代価としてレンジャーズ戦の勝利をつかむ」との見出しを取り、満塁敬遠についての記事を掲載した。