海外メディアも羽生結弦の4回転アクセル挑戦に注目報道「歴史に挑戦」「回転不足も着氷は成功させた」
4回転アクセルは、練習から腰や足首にかかる負担が大きい。練習でも本数を制限しているそうだが、NHK杯前に足首を痛め、ストレスによる食道炎まで発症し、全日本での4回転アクセルの挑戦を「やめようか」とも思い悩んだ。だが、最後の練習で手応えをつかみ、「みなさんがかけてくれている夢。みなさんのためにも跳びたい」とプログラムに入れることを決断したという。 海外メディアも羽生の4回転アクセルへの挑戦を報じた。 米のNBCスポーツは「羽生が4回転アクセルに挑戦、全日本選手権を制する」と見出しを取り、「羽生が競技大会で初めて4回転アクセルを試し、両足着地で減点となったが、それでも6度目となる全日本のタイトルを勝ち取った」と伝えた。 記事は「2度の五輪チャンピオンである羽生は、最も難しい4回転ジャンプの中でも、競技大会では誰一人成功していない唯一のジャンプとなる4回転アクセルを成功させることがひとつのゴールになると何年も語ってきた。彼は、そのことを五輪での成功よりも上に置いていた」と羽生の考えを紹介。 「彼は全日本選手権の練習と日曜日の競技前の45分のウォームアップで4回転アクセルに挑んでいたが、両足着地となり回転不足だった。それでもフリーのプログラムの冒頭で挑戦し、4回と半分の回転を決められなかったが、着地は成功させた。このジャンプは3回転アクセルと判定され減点された」と続けた。 また「羽生、宇野、鍵山が、五輪で米国のネイサン・チェンへの最上位の挑戦者となる」とし「来週、米国選手権に出場するチェンは、ここまでの五輪準備期間で4度の直接対決すべてで羽生に勝った。羽生は、今週、この8カ月で初めて大会で競技した。彼は右足首の故障で秋のグランプリシリーズを欠場し、これまで5シーズン中3シーズンで戦線離脱していた。彼は、この秋の体調不良で1カ月間何もできなかったと明かしたと報じられた」とライバルのチェンと羽生の近況を伝えた。 その上で「27歳(の羽生)は、この50年での日本男子最多タイトル数(本田武史)に並んだ。佐藤信夫が1950年代から60年代にかけて連続で10度の日本男子タイトルを獲得している」という日本の記録をわざわざ付け加えて紹介した。