多くの海外セレブを魅了する「MAM(マム)」が描くジュエリーの新時代
スペイン・バルセロナ発のジュエリーブランド「MAM(マム)」は、伝統的なジュエリーの世界で異彩を放つ存在だ。 同ブランドは、"ミックス&マッチの革命"をコンセプトに、体の曲線に調和するデザインが特徴で、多くの海外セレブにも愛用されている。 有機的なラインが美しいピアスやリング、フェイスジュエリーなど、アーティスティックな作品を展開。共同設立者でクリエイティブ・ディレクターのアンチャ・ティラード(Antya Tirado)は、個性を讃えつつ、メイクのように気軽に楽しめるサステナブルなジュエリーを提案している。 「TRANOÏ WOMEN A/W 24-25」に出展するためフランス・パリに来た彼女に、「MAM」独自の世界観と美学について話を伺った。
ファッションとは、大胆な自己表現と無限の創造性を秘めたキャンバス
ー「MAM」を立ち上げたきっかけや背景について教えていただけますか? 「MAM」は2015年、CEOのジョルディ・エンリケ・アルベルトによって設立されました。その目的は、アクセサリーの世界に革命をもたらすことでした。 創業当初はバルセロナの中心部で、最も薄い木製時計の設計からスタートしました。この画期的な製品は、伝統的な素材に対する常識を打ち破るものでした。 ブランドの成長に伴い、自然な流れでジュエリー分野へと進出。当時のジュエリー業界にはイノベーションに乏しく、多くのブランドが似通ったデザインばかりを展開し、新しいアイディアが見られませんでした。つまり、大きな発展の可能性を秘めた分野だったのです。 そこで「MAM」は、この状況を創造性を発揮できる機会と捉え、体の特徴を生かしたピアスやメイクアップジュエリーなど、独創的な作品を生み出していきました。
ーどのような価値観やビジョンを大切にされていますか? 「MAM」の根幹にあるのは"動き"です。私たちは伝統的な規範から解放され、自由に個性を表現できるダイナミックな創造の旅を続けています。 ファッションは、大胆な自己表現と無限の創造性を秘めたキャンバスだと考えています。そんな思いを込めて各コレクションを作り上げ、身に着ける方々のより深い意識を刺激しています。「MAM」は、一人ひとりが自分の内なる力を受け入れ、自己愛を育むことで、サステナブルな未来へ貢献することを目指しています。 未来主義、デザイン、イノベーションが融合する「MAM」は、ファッションによる自己表現の新しい基準を打ち立てています。洗練された丸みを帯びたミニマルなデザインは、人間の形が持つ自然な美しさを引き立て、まるで第二の肌のようにしっくりと馴染みます。 そして、身に着ける人のアイデンティティを自然に拡張し、確かな存在感と目的を持った独自のスタイルを表現します。