「G-SHOCK」のカシオがCVR最大40%を達成したEC改善施策とは? 「AI活用」「検索機能+レコメンド改善」など施策まとめ
このキャンペーンは、消費者が商品名などをコピー&ペーストし、他のサイトで同じ商品を購入することを目的にオンライン検索する可能性が生じた際、割引コードのポップアップメッセージを表示するというものです。
Casio UKのデジタル部門責任者であるダニー・パワー氏は『Digital Commerce 360』に対し、「より消費者を深く理解して、求められるコンテンツを提供するために、過去5年間はとにかくDTC(直販)の改善に力を入れてきました」と説明しています。 パワー氏は「コロナ禍の時期には、Casio UKのECサイトで直接買い物をする消費者がたくさんいましたが、ここ数年でその数は減少。ピーク時のレベルに戻りつつあります」と付け加えます。 ┌────────── コロナ禍では倉庫が閉鎖されたため、在庫を小売店の棚に並べたり補充したりすることが難しく、消費者はコロナ禍の間、商品をオンラインで購入するしかありませんでした。(パワー氏) └────────── Casio UKのECサイトでは、Nosto社のツールを使ってポップアップを表示し、再度サイトを訪れたユーザーに対して前回の続きからショッピングを再開することを提案。このポップアップによって、ユーザーをすでに訪れたことのあるページに誘導し、コンバージョンを促しています。
┌────────── ECサイトにバナーを貼る場合は、自動ではなく自分で手を動かしてバナーをアップしますよね。しかし、PLP(ユーザーがキーワード検索した際、優先的にユーザーに見せたいページ)の管理によって、在庫が切れた商品は最後の方に表示できます。それは、買うことのできない品切れの商品を見たいとは思わないからです。サイト内のユーザー行動の90%程度はバックヤード側で操作できているのです。(パワー氏) └──────────
■ レコメンデーションで売上アップ Nosto社のレコメンド機能を利用し、さらにA/Bテストを通じてレコメンドの表示される場所を最適化しています。このほかにも、商品一覧ページで、特定の商品の新モデルが発売されたことを通知することもあります。このようなサイトの最適化は売上アップに寄与しており、「G-Shock」の英国サイトでは売り上げのうち26%、Casio UKのECサイトでは売り上げのうち11%に貢献しています。 Casio UKのECサイトには、商品を後で見るために保存したり、他の商品と比較したりする機能はありませんが、消費者がサイトを閲覧しているときに、ページ下部に最近見た商品を表示しています。