「7年目の再出発」中村奨成・広島カープ “打てる捕手” から外野一本 印象に残る「2つの打席」 に見る成長
さらに最も印象に残っていたのは、8月12日。3度目の1軍昇格後、初めてのスタメンに名を連ねた地元での一戦でした。 中村奨成 選手 「3度目の昇格で上がってきて、ポンポンとスタメンで使ってもらって、なんとか結果を残したいっていう思いで、あのときもやっぱり先輩方がいい形でつないでくれたので、なんとか続けるようにっていう思いで、あのときはいました」 DeNA戦、1番・秋山から打線がつながり、勝ち越しに成功した3回、2アウト・3塁・1塁で中村奨成に打席が回ってきました。 実況 小宅世人 アナウンサー 「マウンド上、京山が中村奨成に対して1ボール・1ストライクから3球目を投げました。打ちました。打球が上がった。レフト、下がっていく、下がっていって、(打球は)フェンスに当たりました。その間に一塁ランナーは二塁を蹴って三塁に、中村奨成は二塁到達。中村奨成がチャンスで1つ、結果を出しました」 渾身の力を込めて振り抜いた打球は、自身、2年ぶりの1軍での長打。そしてタイムリーとなりました。 中村奨成 選手 「ここ数年、こんないい当たりを打った覚えがないので、ちょっとうれしかったですね」 ― それが打点につながった。そのあと、外野の守備につくと、打点を挙げてファンからエールがあるじゃないですか。どう響いていました? 「いや、ちょっと、なんていうんですかね、感動したというか。たくさんの人に応援してもらいながらプレーできているんだなっていうのは、あらためて感じることができましたね」 ― ちょっと、うるうるしていました? 「それはまあ…。でも、やっぱりちょっとありましたね、そういうのは」 広島出身のドラフト1位―。期待と重圧を背負い続けた男も25歳に。ポジションや背番号は変わるも、胸に秘めた “変わらぬ思い” もあります。 中村奨成 選手 ― ファンの方は特にこの夏、思い出す7年前の甲子園のイメージ。あっという間ですね。 「もう7年…、早いですね。あのときがピークだって言われないように、やっぱり残りの野球生活をやっていかないといけないと思うし。なんとか優勝に貢献できるように1試合1試合、自分でできることを一生懸命やります」