補強ド下手くそ!? マンチェスター・ユナイテッド歴代大損移籍6選。高額で取って安値で売却
30億以上の損失…。世界最高峰の司令塔だったのだが
MF:フアン・セバスティアン・ベロン(元アルゼンチン代表) 生年月日:1975年3月9日 獲得額:4260万ユーロ(約68.1億円) 放出額:2180万ユーロ(約34.8億円) かつてアルゼンチン代表で主将を務めた経験もあるフアン・セバスティアン・ベロンはマンチェスター・ユナイテッドをたった2年間で放出されてしまった。この2年間で大損失を生んでいる。 ベロンは2001年夏に当時のプレミアリーグ史上最高額となる4260万ユーロ(約68.1億円)の移籍金でマンチェスター・ユナイテッドの一員となっていた。パルマとラツィオでタイトル獲得に貢献していた実力者は大きな期待を背負っていたが、活躍できた期間は非常に短く、クラブがプレミアリーグを制した2002/03シーズンは怪我の影響もあって不完全燃焼に終わった。 アルゼンチンやセリエA時代にみせていた存在感は完全に影を潜めた。その理由の一つとして考えられるのが、当時のマンチェスター・ユナイテッドにトップ下のポジションがなかったことだ。当時のプレミアリーグは[4-4-2]が主流で、ベロンがセリエA時代に活躍していたトップ下のポジションがなく、必然的にダブルボランチの一角となった。となると、守備での負担が増えて、彼本来のイマジネーション溢れるプレーを出す機会が限られていた。 こうしたスタイルの不一致によって不完全燃焼に終わったベロンは、加入から2年後の2003年夏に獲得時に必要とした移籍金のおよそ半額である2180万ユーロ(約34.8億円)の移籍金でチェルシーへと放出に。結果的に2年間で2080万ユーロ(約33.2億円)もの損失を生んでしまっている。これは当時の財政状況では極めて大きな赤字だった。
1年半で28億円のマイナス…。史上最悪レベルの7番
FW:メンフィス・デパイ(オランダ代表) 生年月日:1994年2月13日 獲得額:3400万ユーロ(約54.4億円) 放出額:1600万ユーロ(約25.6億円) 2010年代を代表するマンチェスター・ユナイテッドの大失敗補強はメンフィス・デパイだろう。戦力になることができなかった上に、短い在籍期間ながら退団時に加入時に必要とした移籍金の半分も回収することができなかった。 デパイはマンチェスター・ユナイテッドに移籍する前シーズンの2014/15シーズンにエールディビジの得点王に輝いており、2014年夏に行われたブラジルワールドカップで指揮を執ったルイ・ファン・ハールの希望で加入が決まった。デビッド・ベッカムやクリスティアーノ・ロナウドが過去に背負った背番号7を継承したことがその期待値の高さを表していた。 ところが蓋を開けるとオランダ時代の輝きも自信も失われ、パフォーマンスレベルは下がっていく一方だった。1年目のプレミアリーグ2ゴールも厳しい数字だったが、2シーズン目の2016/17シーズンはさらに成績がダウン。リーグ戦で20分の出場に留まるほどにファン・ハール監督の下で大幅に序列が下がった。 その結果、放出候補の対象となり、冬の移籍市場でリヨンに1600万ユーロ(約25.6億円)の移籍金で売却となった。獲得時の移籍金は3400万ユーロ(約54.4億円)であり、わずか1年半の在籍期間で1800万ユーロ(約28億円)の大損をする結果となってしまった。