かくれ繊細さんの疲れやすさは、自分を守るためのしくみ。「こんなことでくじけていたらダメ!」と頑張り続ける前にするべきこと
◆アクセルとブレーキ ところが、いくら自分のお尻をたたいても、うまくいかないこともあります。そういう時に「こんなに必死に自分を追い込んでも、ダメだった」とがっかりします。 そうすると、かくれ繊細さんは、これまでお尻をたたいてうまくやってきた方法を、信用しなくなるのです。うまく成果を出せなくなるからです。 でも、自分を追い込む以外の方法は知りません。だから、疑いながらも、その方法でやりつづけるしかなくなります。 もっと強く、もっと激しくお尻をたたけば、いい成果が出るのではないか、とますます激しく追い込むようになり、心身がついていけなくなります。 この、激しい追い込みがかくれ繊細さんのアクセルです。 でももう一方では、「悲しい、怖い。もうできない」と拒否的な反応を起こします。これが、かくれ繊細さんのブレーキです。 かくれ繊細さんは、そんなふうにして2つのペダルを同時に全力で踏み込んで、2倍のエネルギーがかかっているので、疲れるのです。 それで、力尽きて寝込んでしまったり、ぼんやりしてしまうことがあるかと思います。これは、かくれ繊細さんにとっては「もうできない」というサインです。 体がアクセルとブレーキのかかりすぎを止めるために白旗を上げているのです。かくれ繊細さんの疲れやすさは、自分の心身を守るためのしくみなのです。 「自分に厳しすぎる」とか「理想が高すぎる」「もっと、普通でいいんだよ」などと言われるかくれ繊細さんたちの、身に覚えのある共通体験なのではないかと思います。
◆対策 弱音を吐くこと、白旗を上げることを自分に許すことによって、寝込む前に、この疲れは解消できるようになります。 かくれ繊細さんにとって、弱音を吐くことは負けることを意味するため、できないと感じる人が多いのですが、正しく弱音を吐くことは、「自分を大事にする」ことを指します。 その効果は、かくれ繊細さんの心身に大きな影響力をもたらします。 ※本稿は、『かくれ繊細さんのめんどくさい疲れを手放す本』(清流出版)の一部を再編集したものです。
時田ひさ子
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