「慰謝料を払うためなら、風俗で稼ぐ覚悟もあります」…「宗教二世のモラハラ夫」と別れるために29歳女性が下した「まさかの決断」
返り討ちにあい、弁護士にも避けられ
「母をうつ病になるまで追いつめた夫を許せない!」 恵麻さんは弁護士を雇い、奈緒子さんの診断書や嫌がらせをされた証拠を揃えて逆襲に出たというが、返り討ちにあった。 「B弁護士から有印私文書偽造で訴えられてしまったのです。私が勝手に離婚届けを書いて出したことをつかれました。それどころか、私が中絶していたことまで弁護士は把握していて、中絶同意書を偽造したことも追及されました」 さらに恵麻さんは姑から「傷害罪で訴える」と言われてしまう。 「姑は私が家を飛び出したとき、私に突き飛ばされたことで腰の骨を折る重傷を負ったと、弁護士から説明を受けました。ただ、あのとき確かに姑は尻もちをついていましたが、私は腰の骨を折るほど強く突き飛ばした覚えがありません。それに私の代わりに夫の様子を見に行ってくれた友人が、姑が夫と連れだって歩いているのを目撃しています」 強引な方法で恵麻さんが追い詰められていくなか、「Xの信者相手ではきつい」と弱腰になる弁護士と別れ、新しい弁護士を探しては「Xが相手では勝ち目がない」と断られ続けた末、やっと彼女の味方になってくれたのが、前編の冒頭に登場した「Xの内情に詳しい」弁護士A氏だった。
Xと関わるのは時間の無駄
A氏が取材に応じてくれた。 「恵麻さんの話を聞く限り、B弁護士はXの信者だと考えています。Xの組織力はあらゆる界隈に及んでいますので、Xの弁護士でしたらいくらでも捏造はできるでしょう。姑さんの骨折も偽装だと考えています。家を出た恵麻さんの妊娠と中絶が知られたのは、興信所をつかった可能性が高い」 その後の経緯については諸事情により割愛するが、現在は「和解に向けて協議中」であるとしておく。 「Xの弁護士と渡り合うのははっきり言って時間のムダです。とことん追いつめて、精神的なダメージを与えてくるのが彼らのやり方だからです。だったら正常な判断力があるうちに譲歩してしまう方が利口です。彼らは最終的に自分の名誉が守られればそれで気が済むのですから」 「恵麻に対してもう愛情はない」と話す夫と、「夫との結婚をなかったことにしたい」という恵麻さんが選んだ「和解」という手段だが、成立させるためには多額のお金が必要だという。 「今はそれをどうやって工面するかに悩んでいます。実家には迷惑をかけたくないので、お金のためなら、風俗でも何でもやる覚悟はできています」 そこまでして夫の要求に応じなければ、彼女は第2の人生を得られないものなのか――。 宗教以前に、夫が度を過ぎたモラハラを繰り返しているのは明白である。そのうえXの組織力を悪用し、信者ネットワークを利用して、恵麻さんを一家ごと追い詰めているのだから悪質極まりない。 清水 芽々さんの連載「「母さん、やめて」…交通事故で「他界した父」の身代わりに…15歳だった息子が母から受けた「おぞましい行為」性的虐待の数々」もあわせてどうぞ
清水 芽々(ノンフィクションライター)
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