ホンダ レブルの場合「排気量が大きい方が良い」とは限らない!?【250と500を乗って触って徹底比較】
【レブル250vs500:高速走行・ワインディング】
■レブル250 最高出力26psのエンジンは、動力性能的に不自由な場面は少ない。試しに120km/h区間の高速で試したところ、100km/hからの加速でもたつく場面はなく120km/hに到達し、そこからの追加加速の余力もありそう。ただし、そこから上の伸びは鋭くなく、じわじわ感が増してくる。想像するに250の最高速度は130km/h+αというところだろう。軽快な回転感のバランサー内蔵エンジンのため、顕著な振動は出ないものの、120km/h付近から上はハンドルに微振動が発生。バックミラーの映す像は、徐々に二重に見えてくる。車体の直進性も問題ないものの、アップライトな姿勢のネイキッドスタイルのため、120km/h以上の速度で連続走行する気にはならない。 ワインディングも平坦路ならば不足を感じる場面は少ないものの、250ccの宿命か上り勾配ではエンジンは唸らせるほど回転を上げても、脱出加速が鋭くなるわけではない。そこは数少ないパワーの不満点。 ■レブル500 最高出力46psの2気筒エンジンは、250にはない余力があり、120km/hまでなら当然自由自在に加速可能。パワーはまだ余りある上に、気になる振動も出てこない。そして最高速はおそらくレブル250+30km/h程度まで出るだろうが、その領域は風圧との格闘になるはず。そして、前後サスペンションも減衰性能が足りないようで路面への追従性が低下し、不安になる跳ね方がじわじわと発生してくる。250と同様に、このスタイルのモデルには500ccであっても120km/h以上の領域での巡航性能はそんなに必要ないだろうと感じた。ただし、ワインディングでは、250のようにパワー不足を感じる場面は皆無。 ■高速走行・ワインディングでの2台共通の長所と短所 <長所> ・120km/hまでの高速直進安定性。 ・シャープではないが、コントロールしやすい前後ブレーキ ・クルーザーカテゴリーとしては、深いバンク角でステップは通常の走行で擦る場面は少ない <短所> ・乗車姿勢と風除けのないネイキッドスタイルの影響で、100km/h以上での連続高速走行は不向き。 ・リヤサスの作動性があまり優れていない。スプリングの追従性、減衰特性ともに物足りず、荒れた路面では跳ね気味の感触が気になる。