週に4日「吉野家」でのアルバイトに勤しみ、まかないで食費の節約をしているという大学生の息子。まかないの牛丼だけでは栄養が偏るのではと心配です…。
飲食店のアルバイトでは「まかない」と呼ばれる食事補助を設けている会社があります。大学生になると1人暮らしをする方も多く、食費を含む家賃などの生活費や学費、交遊費など出費も多くなる時期です。 「まかない」は1食分の食費をおさえられるため、節約のためにと活用している学生の方も多いでしょう。しかし、まかないだけで十分に栄養が取れているか、気になるかもしれません。 本記事では、吉野家のまかない制度や牛丼の栄養価について解説します。 ▼4人家族で食費「月8万円」は高い? 1人当たりの“平均”もあわせて解説
吉野家のまかない制度
吉野家では、まかない制度が設けられています。勤務の際には商品を70%オフ、テークアウトの持ち帰りも30%オフで購入できるようです。例えば、牛丼のそれぞれのサイズで通常価格とまかない価格の比較をすると、値段は表1の通りです。 表1
※筆者作成 表1より、通常価格とまかないの価格を比べると大幅に1食分の食費をおさえられることが分かります。
吉野家の牛丼の栄養価
吉野家は牛丼をメインにした飲食チェーンなので、勤務中の食事として事例のように牛丼を選択する方も多いでしょう。吉野家が公表しているデータによると、牛丼(並盛)の栄養成分は以下の通りです。 ・熱量:633カロリー ・たんぱく質:19.6グラム ・脂質:23.6グラム ・炭水化物:88.2グラム ・食塩相当量:2.5グラム 牛丼には人間の体のエネルギーとなる三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)が含まれています。しかし、厚生労働省の「食生活改善指導担当者テキスト~栄養指導・健康教育編~」によれば、三大栄養素に加えて、調子を整えるためにビタミンやミネラルを取ることも推奨されています。 ビタミンやミネラルが含まれるのは、おもに野菜や果物、卵などで、牛丼単体では摂取できません。ビタミンやミネラルが適切に取れていないと、たんぱく質や糖質、脂質の分解がうまくいかず体に蓄積し、糖尿病や肥満などの原因となるおそれもあります。 また、不足しているビタミン・ミネラルの種類にもよりますが、精神不安、肌荒れ、むくみなどが起こる可能性があります。