都知事・小池百合子は「自民党の救世主」になるか~昨夏の選挙でも抜群の『動員力』を発揮~
言わばタカ派連合ですね。日本では、まず液状化した自民党に小池さんの新党が救命ボートのように助けを出す。あるいは維新の会、日本保守党、参政党、自民党右派による新党。そこに、民間産別と国民民主党の一部が参加するネオファシズム的な政権です。 最後の③穏健保守連合とは、②右派連合の裏返しです。選挙で過半数に届かず、自民党の右派とリベラル派が分裂し、その自民党リベラル派が立憲民主党、公明党と連立を組む。1994年の村山政権に近いイメージです。
以上はあくまで思考実験であり、近未来の現実と断定する意図はありません。しかし、常に「非自民政権のシナリオ」を想定しておくことは重要だと思います。①から急に③になる。もしくは②が短期間で倒れる。そんなブレは十分にありえますし、国際情勢の影響をかなり受けるでしょう。
山口 二郎 :法政大学教授/佐藤 優 :作家・元外務省主任分析官