ホンダ新型「CR-V e:FCEV」が凄かった! メリットしかない“理想のシステム”を公道で試乗
燃料電池車(FCEV)に電気自動車(BEV)の機能を融合!?
ホンダは2024年7月、新型SUV「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」を発売しました。 2022年の先代モデル販売終了以来、久しぶりの国内復活となる“CR-V”ですが、新型は国産車初の外部充電機能を持つ新たな燃料電池自動車(FCEV)として生まれ変わりました。 【画像】超カッコいい! ホンダ新型「CR-V e:FCEV」を画像で見る(30枚以上)
1995年に誕生した初代CR-Vは、手頃な価格とサイズや親しみやすいキャラクターがうけて、日本でも人気を博しました。 その後CR-Vは代を重ねるごとにより上級路線へとシフトしていき、日本よりもアメリカや中国で人気を博するようになりました。 一方の日本では、小柄で価格が手ごろな「ヴェゼル」のような出来のよい弟分が出てきて、そちらに目が向けられるようになりました。 そんな事情により、海外で2022年に登場した6代目となる現行型のCR-Vは日本では販売されていませんでしたが、こういう形でお目見えするはこびとなりました。 ホンダは1980年代の後半にいちはやく燃料電池の基礎研究に着手して以降、技術向上に努め、これまで1998年のプロトタイプをはじめ、2002年に「FCX」、2008年に「FCXクラリティ」、2016年に「クラリティ フューエルセル」といったFCEVを送り出してきました。 次なる一手として、ホンダではより多くの人にFCEVを使ってもらうことを念頭において、便利に使えて人気のカテゴリーであるSUVをベースにFCEVを作ることにしました。 そんなことから誕生した新型CR-V e:FCEVですが、日本国内メーカー製のFCEVで初となるプラグイン機能が与えられたのが最大のポイントです。 FCEVが持つ長い航続距離(約621km/WLTCモード)と、わずか3分で水素をフルチャージできる充填時間の短さといったメリットをそのままに、プラグイン方式のAC充給電機能やDC給電機能(CHAdeMO)が備わり、家庭や外出先で外部から充電できるようになりました。 普段は水素を消費することなく、近所の日常づかいならBEV(バッテリーEV:電気自動車)のような乗り方もできる一方、長距離ではFCEVとして使い分けることができるのです。 さらには電源車としても活躍させることもできるクルマになっていて、AC充電口にコネクターを通すことで1500Wまでの家電製品を、DC給電口から可搬型外部給電機へ、それぞれ給電することが可能です。 電動車のよさを100%引き出すことができる、現時点でもっとも現実的なFCEVになったと、新型CR-V e:FCEVの開発関係者も自負しています。