迫力満点!京都で「山陽新幹線50年展」、リアルな速度を特別映像で体感
ほかにも、山陽新幹線のイメージといえば、「トンネルが多い!」ではないだろうか。実に142カ所のトンネルがあり、なかでも「新関門トンネル(新下関~小倉間)」、「六甲トンネル(新大阪~新神戸間)」、「安芸トンネル(東広島~広島間)は、「三大難工事」で知られている。 同展では、各トンネルが貫通した際、最後に掘削した岩石等の石片である「貫通石」も並ぶので必見だ。トンネルは、本州側と九州側の双方向から掘り進め、貫通すると双方の担当者が握手をするトンネル導坑貫通式がおこなわれるので、その写真も一緒に並ぶ。
■ 山陽新幹線といえば…「ハローキティ」!
山陽新幹線の車両は、夢の超特急と呼ばれた0系、初の開発車両100N系「グランドひかり」、そして「のぞみ」型車両の300系、初の時速300キロ運転が可能となった500系と高速化が進んでいき、現在、さらなる高速性と快適性を追求したN700系が運行している。車両の変遷の歴史も鉄道ファンに堪らない。 鉄道ファンでなくとも、「一度は乗ってみたい」と思わせるのが、2018年から運行しているサンリオとコラボしたラッピング車両「ハローキティ新幹線」。西日本の活性化を目指し、地域を「つなぐ」「結ぶ」という思いが込められたリボンをモチーフにデザインされたピンクの車両で、1号車ではグッズ販売もある。 山陽新幹線だけでなく、ハローキティも50周年を迎えたので、ダブル50周年記念の限定グッズの販売も。「ハローキティ新幹線」は、新大阪―博多間を1日1往復運行しており、通常料金で乗車できるので、乗ることができたらラッキーだ。
同展の開催期間中、毎日先着100名に「ハローキティ新幹線」車内で配布されているオリジナル時刻表のプレゼントもある。ほかにも、11月3日に『500系新幹線電車の開発秘話』、12月8日に『「国鉄時代(末期)の運転士」18歳の少年が、100系新幹線電車の運転士になるまで』と、2つ講演会が開催予定。 岡本学芸員は、「山陽新幹線は、トンネルを抜けると山や海、新しい街が広がり、東海道新幹線より速く、特色も違います。さまざまな新しい取り組みがおこなわれたのも山陽新幹線なので、50年のあゆみの深さや車内での楽しみなど幅広い視点で深く知っていただけると思います」と呼びかけた。 山陽新幹線全線開業50周年記念企画展『山陽新幹線50年展』は、「京都鉄道博物館」本館2階 企画展示室で12月5日まで。入館料は一般1500円ほか、詳しくは公式サイトにて。 取材・文・写真/いずみゆか