「死にたい気持ちを受け止める」今年で44周年の大阪自殺防止センター #今つらいあなたへ
何度も電話する相談者も
こうした電話相談の時間は、30分から1時間程度が多いそうです。深刻な内容の話とあって、それ以上長くなるとそれだけ相談者も多くのエネルギーを費やすため、あまり長時間の電話は控えたいと北條さんは考えています。 なかには、何度も電話をかけてくる相談者もいるそうです。「ここがあるから生き続けられている方もいらっしゃるんだろうなと思うんですよ」(北條さん)
もしも、同センターに電話で相談したくなったとき、言いたいことを整理するなどの事前準備は不要。悩んでいる時の混沌とした気持ちのまま、自分のペースで話せばよいそうです。 「死にたいっていう気持ちはつらい時、苦しい時に自然に湧き起こる感情だと思いますが、その気持ちを抱えながらでも生きていくことはできます。ただ、そうやって生きるのは苦しいことですので、そのための電話相談だと思っているんです。私たちは、相談者の死にたいという気持ちを否定することなく、受け止めたいと考えています」(北條さん) (取材・文:具志堅浩二)