中学受験シーズン到来、鉄道ファンには実はチャンス問題が多い?(後編) トンネルが造られた年代の見分け方、さらに今年予想されるテーマは…「鉄道なにコレ!?」【第54回】
中学受験シーズン到来を控え、前編では鉄道が教科を問わずテーマとなりやすい背景や、過去の出題例と解答などをお届けした。後編ではさらなる出題例のほか、2024年入試において鉄道関連で予想されるテーマについて取り上げる。東京の難関私立中学校の入学試験では2022年、地図に書き込まれた3つの鉄道トンネルが造られた年代順を尋ねる問題が出された。「どうして分かるのか?」と首をひねる向きもあるかもしれない。だが、問題文には見分けるヒントが隠されていた。(共同通信=大塚圭一郎) 【写真】「受験お守り」入場券発売 南海電鉄「学文路駅」 10月
※筆者が「共同通信Podcast」で音声でも解説しています。【きくリポ・鉄道なにコレ!?特別編9】中学受験、鉄道ファンには実はチャンス問題が多い? ▽土木水準で変わる上越線のトンネルのルート 後編でまず取り上げるのは、渋谷教育学園渋谷中学校が2022年の社会科入試で出した問題だ。卒業生には将棋の棋士として活躍していたフジテレビジョン(東京)の竹俣紅(たけまた・べに)アナウンサーらがいる。 【問題6】鉄道のルート選びには、その時代の土木水準が影響しています。次の地図は、群馬県と新潟県の県境付近のルートを示したものです。地図中の鉄道のルートA~Cを、建設された時期の古い順に並べたものを、下のア~カの中から1つ選び、記号で答えなさい。 ア:A→B→C イ:A→C→B ウ:B→A→C エ:B→C→A オ:C→A→B カ:C→B→A ▽「国境の長いトンネル」は? この設問に絡み、筆者からもう1問出題する。 【問題7】ノーベル賞作家の川端康成の小説『雪国』の有名な書き出しの「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の「国境の長いトンネル」はA、B、Cのどれか?
▽京急川崎駅のダイヤから出題 「早実」の略称で知られる早稲田大学系属早稲田実業学校の中等部は、2018年入試の社会科で首都圏大手私鉄、京浜急行電鉄の京急川崎駅(川崎市)のダイヤを受験生に読み解かせるというユニークな問題を出した。 高等部の卒業生にはプロ野球パ・リーグ「福岡ソフトバンクホークス」会長で、同球団と読売ジャイアンツの監督を歴任した王貞治氏、日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した衣料品通信販売大手ZOZO(千葉市)の創業者で前社長の前沢友作氏らがいる。 【問題8】ヨシオ君は京急川崎駅の近くに住んでいます。学校へは、京急川崎駅から品川駅へ行き、JR線に乗り換えて、品川駅~新宿駅という経路で通います。右ページの時刻表は京急川崎駅のもので、平日の品川方面行き、平日の横浜方面行き、休日の品川方面行き、休日の横浜方面行きのいずれかを示しています。ヨシオ君が平日朝の通学に利用する時刻表はどれですが、A~Dの中から1つ選び、記号で答えなさい。