食とアートの祭典「あしたの畑 2024年秋期」開催。京丹後市間人で3つの特別展
2022年と23年に食とアートの祭典「ECHO」を開催してきたNPO法人TOMORROWが今年、「あしたの畑 2024 秋期」を開催する。会期は10月25日~11月17日。 秋期・春期の年2回実施されるこの祭典。24年秋期は、京都府京丹後市の間人(たいざ)地区と京都市内の複数の会場で、国内外のアーティストの作品展示や食のイベント、リジェネラティブな建築をテーマにした対談イベントなどを行う。参加作家は、安東陽子(テキスタイルデザイナー)、開化堂、嘉戸浩(唐紙作家)、京都大学平田晃久研究室、楠修二(料理人)、坂本健(料理人)、佐藤聡(ガラス作家)、中川周士(木工作家)、新里明士(陶磁器作家)、 野口里佳(写真家)、AAWAA(現代美術家)、Ken Gun Min(現代美術家)、Sangho Noh(現代美術家)。 間人地区の会場は 「間人スタジオ」「SEI TAIZA」「間人レジデンス」。ここで3つの特別展示が行われる。 「特別展① WILD – Life Style by the Sea 海辺の集落」では、開化堂とかみ添による新たな空間「自然の部屋」を間人スタジオで初公開。また、坂本健(cenci)+楠修二による、鑑賞の合間に休憩ができる、地元の海藻食材を使ったわかめスープと発酵食品も提供されるという(事前予約制)。 「特別展② Can’t we be friends? 友だちになれないかな?」は、丹後ちりめん工場として使われていた築60年の建物を再活用した、間人地区初のアートギャラリー「SEI TAIZA」が舞台。AAWAA、Sangho Noh、Ken Gun Min、野口里佳がサイトスペシフィックな新作を展示する。 「特別展③ This place used to be and will be.」は、韓国人アーティストのSangho Nohが間人訪問で得た体験、想像の世界から織りなすドローイングと、NPO法人TOMORROWのインターンが調査した間人の歴史の文章をあわせ、間人の過去・現在・未来を感じることができるアートマップを作成し、限定数配布。また、テキスタイルデザイナー・コーディネーター 安東陽子と京都大学平田晃久研究室の学生たちは、2025年度の完成を目指す、これからの間人の集落を考える模型と図面を展示予定だ。 なお、竹野神社前に位置する「宮のあしたの畑」では、建築家・西沢立衛による最小建築 「納屋」や、新里明士と加藤貴也による「あしたの畑窯」などの常設作品も楽しめる。 これらに加え、10月31日~11月10日の期間、西沢立衛が京町家の伝統に向き合い職人たちとつくり上げたNPO法人TOMORROWの拠点兼住居「SEI KYOTO」(京都市内)では企画展「Remedy」を開催。中川周士が古代の死生観から着想を得た木舟作品、新里明士による薬草にもなり釉薬にもなる植物を用いた陶磁器作品、野口里佳が間人で撮影した写真作品が展示される。また、京都・西陣の唐紙のショップ兼工房「かみ添」では、嘉戸浩と佐藤聡による二人展も同時開催予定となっている。