【食のサステナビリティ2021】食品企業SDGsアンケートと取り組み事例から見える重要キーワード
2015年の国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、世界規模で持続可能な経済や社会へ再構築が急速に進む中、企業がサステナビリティに取り組む動きが本格化している。従来、この領域は社会貢献のイメージが先行してきたが、少子高齢化や労働力不足、資源・エネルギー供給問題、地方の衰退など山積みの課題に直面するわが国にとって、持続可能な社会システムの実現は避けて通れないテーマといってよい。 ライフラインの中核を成す食品産業がそれに向けた事業活動の再構築を図り、イノベーションの推進で課題解決に努めることは、社会的な責務であると同時に、あらゆるステークホルダーの信頼や評価を得るための前向きな指針となる。本業を通じたサステナブルへの取り組みは資源と環境を守るだけでなく、企業の需要創造やコスト削減へ向けた機能・競争力の強化、そこで働く従業員の活力向上、悪しき商慣行の是正、伝統的な食文化の継承など、多面的なメリットをもたらすはずだ。 新型コロナウイルスの感染拡大で一変した社会や産業の再生を果たすためにも、サステナビリティは重要なキーワードとなる。製配販3層(メーカー・卸・小売)や行政の持続可能性への取り組みを通じ、食品業界が目指す未来の姿を展望した。
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日本食糧新聞社