農林水産省が「中南米ビジネス産学官交流会『日本食』」を11月26日に開催
中南米に食材、お酒などの輸出を検討している日本の生産者・企業と、輸入を希望する来日バイヤーとの商談を予定
農林水産省が主催する「中南米日系農業者等との連携強化・ビジネス創出委託事業」では、令和6年度の事業の一環として2024年11月16日(土)~12月1日(日)に「農林水産業・食産業分野における日・中南米産学官交流」を実施する。 期間中、中南米における「日本食」需要に対応するための食材や、食品産業機器などを求めるバイヤーが、ブラジルから4社、ペルーから1社の計5社が来日して、日本の農業・食産業関係企業、公的機関等との交流を図り、商談や調査を行う。 11月26日(火)には、日本の食材を求める中南米のバイヤーと直接対話ができる「中南米ビジネス産学官交流会『日本食』」と題された商談会が開催される。現在農林水産省は、自身の産品や自社製品の輸出を考えている生産者や企業をはじめ、商談会への参加者を募集している(締め切りは11月15日)。 バイヤーが希望する日本の製品は、日本食レストランの食材にとどまらず、お菓子類から、ジャパニーズ・ウィスキーやジンなどの酒類までと幅広く、中南米における日本の飲食料品の需要が多様化していることをうかがわせている。 農林水産省によると、来日する企業は以下。 ブラジル / Zendai(ゼンダイ)社 輸出入業社として食品や調理関連商品を取り扱い、日本市場でもメジャーな商品を輸入している。 今回は冷凍や乾燥された魚介類、冷凍野菜(枝豆)の輸入の開始を検討し、さらに魚介類や小豆、果物などの缶詰も輸入したいと考えている。 ブラジル / Yamato Comericial(ヤマト商事)社 日本酒類、食品全般を常温、冷蔵(日本酒専用)、冷凍コンテナ含め年間約20本程度輸入する輸入卸商社。 今回の主な目的は、帆立、イクラ等の海産物、厨房内作業自動化機械(業務用野菜/チャーシュースライサーや餃子作成機等)。 ブラジル / Nippon Comercio de Bebidas e Alimentos(ニッポンベビーダス)社 日本からの食品および飲料の輸入および流通を専門とする会社。 今回は、飲料:日本酒テトラパック、焼酎、ジン、ウイスキー等食品:缶詰(サバ、さくらんぼ)、漬物などを検討。 ブラジル / Parana Trading(パラナトレーディング)社 パラナ州ロンドリーナにある輸出企業で主に、ヨーロッパ・アメリカ・UAEなどに輸出している。 日本市場には、豆・お菓子などを輸出しているが、日本の食品をブラジルに輸入し、高まっているブラジル国内の需要に応えたい。 ペルー / Grupo Gastronomico Edo Sushi Bar(ガストロノミーグループEdo Sushi Bar) 日本食レストランの展開、アジアン食品や調理器具などを取り扱っている。 お菓子、ラーメン、お茶、缶入り飲料(酒類含む)などを日本から輸入し、棚寿命を長くし、在庫・取扱商品を充足させたい。 「中南米ビジネス産学官交流会『日本食』」は2024年11月26日(火)14:00~17:00、虎ノ門ホール・加瀬の貸し会議室(東京都港区西新橋1-9-5 酔心興栄ビル2階)にて開催される。参加費は無料で、通訳も用意される。 参加申し込みは、「農林水産業・食産業分野における日・中南米産学官交流」ホームページにある申請フォームより。申し込みは11月15日(金)までだが、希望者多数の場合は前日に締め切る場合もある。 参加対象は日本企業(主に食産業分野)、自治体・公的機関・研究機関・中南米関係機関、その他中南米に関心のある人で、「来日する中南米食品バイヤーとの商談をしたい方」、「まずは中南米ビジネスの情報収集をしたい方」、「中南米の日系人と交流したい方」への参加が呼び掛けられている。 令和5年には、農林水産業・食産業分野における日・中南米産学官交流のための招へい事業を通じてブラジル 4名、アルゼンチン 1名、パラグアイ 1名、ボリビア 1名、ペルー 2名、メキシコ1名の計10名のアグリビジネス従事者が来日して、日本へ輸出を希望する産品の紹介や調査、交流を行った。 (文/麻生雅人)