6歳の甥っ子に「お年玉1万円」を渡したという友人。さすがに渡し過ぎな気がしますが、親戚の子どもに「3000円」しか渡していない自分は非常識なのでしょうか…?
お正月になると、多くの家庭で話題にのぼるのがお年玉で、子どもたちにとって毎年楽しみなイベントです。一方で大人にとっては、いくら渡せばいいか、頭を悩ませる行事でもあります。 「渡し過ぎではないか」「少なすぎると思われないか」といった不安はつきものです。例えば、未就学の6歳の子どもに1万円を渡す人もいれば、3000円を選ぶ人もいます。年収が自分と同じかむしろ低い人が、自分以上にお年玉を渡したと聞くと自分が「非常識なのでは?」と思ってしまうかもしれません。 本記事では、お年玉の相場や年収との関係性、親戚間での調整の重要性について解説し、無理のない金額設定について考えます。 ▼子ども名義の口座に「月3万円」ずつ入金してるけど、将来口座を渡すときに「贈与税」はかかるの? 非課税にすることは可能?
年収とお年玉の金額に相関関係はない
お年玉の金額について、「世帯年収が高い家庭は高額を渡し、低い家庭は控えめな金額を渡す」と考えるかもしれません。しかし実際には、世帯年収とお年玉の金額には相関関係がないという調査結果があります。 例えば、リーディングテック株式会社が行った「お年玉実態調査2020」では、世帯年収とお年玉の金額について回帰分析を行った結果、両者の間に「有意な相関関係は認められませんでした」と結論づけています。 さらに、住信SBIネット銀行が2020年に実施した調査では、2021年のお正月に用意するお年玉について、感染症拡大で世帯年収が減ってもお年玉の金額を変えない様子がうかがえるとしているのです。 年収が高いからといって高額を渡さなければならないということはありません。重要なのは、各家庭の状況や価値観に基づいて適切な金額を設定することです。
6歳の子どもに渡すお年玉の相場とは?
お年玉の金額が世帯年収に左右されないことを踏まえた上で、次に気になるのは、実際にどのくらいの金額を渡すのが良いかという点です。一般的には渡す子どもの年齢と金額には相関関係があると言われています。世間の相場を見ていきましょう。 株式会社インテージが実施した「お年玉」に関する調査では、小学生未満の子どもに渡す金額として最も多かったのは「1000円以下」で43.7%、次いで「2001円~3000円」が20.2%を占めています。この2つを合わせると、全体の63.9%が3000円以下の範囲に収まっているのです。 また、「年齢×500円」という考え方もあるようで、この考え方に基づくと、6歳の子どもに渡す金額は3000円が妥当とされます。 これらを踏まえると、6歳の子どもに渡すお年玉として3000円は一般的な範囲に入ると言えそうです。「6歳にはこの金額」という明確な正解があるわけではありませんが、調査データや世間の感覚を考慮しながら、無理のない範囲で金額を設定するのが良いでしょう。
【関連記事】
- ◆父が「お年玉としてなら贈与税がかからない」と、帰省時に「150万円」渡してくれた! お年玉なら本当に非課税になるのでしょうか?
- ◆実家に帰省したら、祖母が「税金対策だ」と12月31日と1月1日に「100万円」ずつくれました。1日ずらすことに、何か意味はあるのでしょうか…?
- ◆将来のために「300万円」を子ども名義で貯金しています。渡す際に「税金」はかかるのでしょうか?
- ◆姉のマンション購入に「500万円」をポンと出した両親。それでも将来の相続は「姉妹平等」なんですか?「2000万円」を相続する場合の注意点を解説
- ◆【あげる側の実態!】「お年玉」誰にいくらあげてる? 総額では平均「2万6206円」という結果に!