阿武咲「やり切った」 元貴景勝思い涙も―大相撲
大相撲の元小結阿武咲(28)=本名打越奎也、青森県出身、阿武松部屋=が19日、東京・両国国技館で引退会見に臨み、「やり切った気持ちでいっぱい」と心境を語った。 右膝の古傷に加え、右足首などの状態も悪く、「相撲を取れる体ではなくなった」と決断した。 特に思い出に残る一番として、2023年初場所13日目の大関貴景勝(現湊川親方)戦を挙げた。互いに優勝争いをする中、少年時代からのライバルと激突。敗れはしたが、「同じ時代に生きられてよかった」。同学年の親方に引退を報告した際、「俺たち頑張ったよなと言われて。うれしかった」と涙があふれた。 今後はスキンケア用品などを取り扱う会社で働く予定。真っ向勝負を貫いてきただけに「これからの人生も逃げずに全力でぶつかっていく」と力を込めた。