【闘病】「摂食障害」で体重30kgを下回る… 一人で頭も支えられず歩けない状態
簡単で単純な言葉に「SOS」が隠れているかも
編集部: 病気の前後で変化したことを教えてください。 三輪さん: 過度なダイエットをしていた時期から退院後2年くらいまでは「細いのが正義」「細い方が可愛い」「50kg以上とかデブやろ」という頭でいっぱいで、毎日体重チェックをしていました。 ですが、友達が増えたり彼氏ができたりと自分の環境が変わっていったことで、「細さ(痩せ)にこだわる必要はない」ということに気付かされました。 発症から12年経った今では「体重は増減するものだし、増減しても自分が一定の生活を送っていると、また元の体重になる」ということが分かり、体重測定も全くしなくなりました。 編集部: 今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか? 三輪さん: 私の場合、反抗期が重なったこともあり、面会に来てくれた両親に冷たい態度を取ってしまうことがよくありました。いま思うと、半年もの間、毎日仕事終わりに来てくれていたのに本当に申し訳なかったと思います。 編集部: 現在の体調や生活はどうですか? 三輪さん: 体調はとても良いです。何も気にせずご飯を食べることができるようになりました。また、現在は縁があり結婚をして、第1子を出産、現在2人目を妊娠中です。妊娠後期のいまでは入院した当時の2倍くらいの体重になっています(笑)。 編集部: 医療機関や医療従事者に望むことはありますか? 三輪さん: あくまで私のケースですが、同じ摂食障害の患者さんを見て「私より細い」「私より退院が早い」「私よりご飯のカロリーが低い」などの嫉妬心が芽生えて「なんであの子は良くて私はダメなの?」と比較して、反抗的な気持ちが芽生えることが多かったので、そういう情報が入りにくいような環境で入院できたら良かったなと思います。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 三輪さん: 人それぞれな部分もありますが、「食べたい」「痩せたい」「食べられない」「つらい」こんな簡単で単純な言葉の中に、「話を聞いて欲しい」「誰か助けて」とSOSを発しているのかもしれません。 もし、摂食障害で悩む方が近くにいて「話を聞いて」と言われた時は、是非親身に話を聞いてあげてほしいと思います。