大阪府・吉村知事が定例会見8月5日(全文3)リニアは50年、100年先を考えると必要なインフラ
リニア新幹線問題、現状打破に何が必要か
毎日放送:すいません、あと1点だけ。話題は変わるんですけれども、今日、JR東海が会見を開いてリニアのことについても話してるんですけれども、以前、知事は社長と電話で話をして、静岡が今進んでないので、先に名古屋・大阪間を進めたらというふうなことを電話で話したとおっしゃってたんですが、社長は営業しながら収益を上げる前に延伸するので、経営面では難しいというふうに今日、会見で話しているみたいなんですが、あらためてリニアの必要性についてと、今現状、止まってる状況ですけれども、現状を打破するためにはどうすればいいのかという考えをお伺いしてもよろしいでしょうか。 吉村:まずJR東海の社長が経営面の話をされるというのは、当然これは会社の社長で、国からいろんな融資を受けようとしても民間事業ですから、そのご意見というのはあるとは思います。ただ、僕自身は社長にやっぱりそこは、いろんな財政投融資も含めて前倒しをして、そして工事も当然、順次終わっていくわけだから、差し置いて先にというわけじゃないけど、終わったのであれば終わった順から、ある意味、名古屋・東京間が完全に完成するのを待たずとも、これはもうトンカチするのは開始お願いしますよというのは申し上げたということです。その考え方は今も変わっていません。
国力増強、経済力向上に有効なインフラ
リニアについては、やはり東京と大阪を約1時間で、電車でつなぐという、この大動脈をつくるというのは、日本の国力を増強させるという意味でも、経済力を高めるという意味でも、僕は非常に有効なインフラだというふうに思ってます。必要なインフラだと思ってます。50年、100年先に考えたときに必要なインフラだというふうに思ってます。大災害のことを考えても当然、リニア新幹線と普通の新幹線と、いろんなルートがあって確保するという、いわゆるリダンダンシーの観点からも必要だと思ってますし、まさに国の成長のためにも必要だというふうに思ってます。 ですから、国、大阪府もそうだし、関西の財界を含めて、そういったコンソーシアムのようなものをつくって、そして8年前倒しのお願いもしていって実現していると。われわれが申し出しなかったら8年前倒しも進まなかったわけですから、8年前倒しを実現できたというのも、それは必要だから早くやるべきだというので、8年前倒しも実現したということだと思ってます。ですので必要性はそういうふうに感じてます。 あとは進め方ですけども、これはやはり静岡県知事、地元の知事が水の関係で反対されるということですので、そこは、まずは当然、地元の知事の理解を得るように国も入って、JRと静岡県で速やかに調整して結論を出してもらいたいというのが僕の考え方です。ただそれが、じゃあどうしても話し合いがまとまらなかったどうするのっていうことを考えたときに、それで全てのプロジェクトが止まるというのは国の基本的な考え方、国の基本的な方向性、つまりこれは国家戦略だと思ってますから、地方戦略ではありませんので、国家戦略をやはり、もちろんそれぞれの都市の自治体の意見、これは僕も含めて、それを尊重するのは大事なことですけども、国家戦略として必要なことはやはりきちんとしたプロセスを経た上で進めてもらいたいというふうに思っています。 だから本当にどうしても進まなかったら、きちんとしたプロセス法みたいなのを作ったほうがいいとは思うんですけどね。これはリニアにかかわらず、いろんな。国家戦略としてやらなきゃいけないけども、ただ地元の自治体が反対したとき、どういうふうなプロセスで実行していくのかという、そういうプロセス手続き法みたいなのが僕は要るんじゃないかなというふうに思っています。 【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見8月5日 全文4に続く