箱根・強羅、紅葉や秋バラ色めく自然美の旅 デンマーク料理や彫刻の遊歩道も楽しむ
連載《とっておきの旅》
美しい自然や温泉を楽しめる神奈川県の箱根・強羅エリアは、四季を通じて人気が高い。これからのタイミングは秋バラや紅葉が見ものとなる。森と花々を五感で味わい、リフレッシュしたい人におすすめのスポットを紹介しよう。 【写真はこちら】フラワーアーティストの庭や美術館、絶景&グルメは?
■「フラワーボックス」の作家が手掛けた夢のガーデン
デンマーク出身のフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン氏は色鮮やかな生花を詰め合わせた「フラワーボックスアレンジメント」で名高い。日本を拠点に和と洋を融合した独自のデザインを手掛ける彼が、2022年4月、箱根に庭園をオープンしたことをご存じだろうか。 8年以上も構想を練った「ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ」のコンセプトは、「ニコライ・バーグマンが一から手掛ける、人と自然がつながるような唯一無二の場所」。もともと原生林で覆われていた約2万5000平方メートルの土地を整地し、歩道や階段、カフェ「NOMU hakone(ノム ハコネ)」に至るまで、すべてを自分たちで作り上げた。 最大の特徴は、季節ごとにガーデンの装飾が変わること。ゲストが何度訪れても楽しんでもらえるようにとの思いから、地植えの植物だけではなくプランターや鉢植え、フラワーアート、自然素材を用いたオブジェなど、季節に合わせて植物を入れ替えている。 春はヒヤシンス、チューリップといったカラフルな球根植物、夏はこのガーデンの最大の見どころともいえるアジサイ、秋は大きなカボチャや黄色、オレンジのマム(菊の一種)で彩るハロウィーン、冬はクリスマスと、まったく異なる風景を楽しめる。
■デンマークの軽食をピクニックで楽しむ
ガーデンを散策した後は、カフェ「NOMU hakone」でのんびりとした時間を過ごすのもいいだろう。店内ではバーグマン氏の母国であるデンマークからシェフを招き、箱根近郊の旬の食材を使ったデンマークスタイルのメニューを提供している。 ぜひオーダーしたいのは、デンマークの伝統料理であり見た目も美しいオープンサンドイッチ「スモーブロー」。店内で焼き上げた自家製ライブレッドの上にオーダーが入ってから食材を盛りつけるので、フレッシュな香りと味わいを楽しめる。季節のオリジナルスイーツやドリンクと合わせて堪能したい。 バスケットの無料貸し出しサービスも好評。カフェのメニューをテイクアウトしてバスケットに入れて、園内のベンチやパビリオンでピクニック気分を味わってみるのもおすすめだ。 季節の花材を使ったフラワーワークショップや、ディナーイベントなども不定期で開催。国内外からアーティストを招いてガーデン内に作品を展示し、バーグマン氏がアートに合わせたディスプレーを施すといったコラボレーションや、音楽ライブを随時開いている。新たな散策路の開拓、野外ステージの開設などの構想も日々進んでいる。