フランスでは「絶望的」 フランス人が感じた日本との災害に対する意識の違い 日頃から備えていることとは
昨年1月1日に発生した、令和6年能登半島地震。最大震度7の大地震は、家屋の倒壊や土砂災害など、甚大な被害をもたらしました。災害大国ともいわれる日本で暮らす外国人たちは普段、どのような備えをしているのでしょうか。日本人の夫と山形県で暮らす、フランス人のアマンディーヌさんに伺いました。 【写真】日本で暮らすフランス人女性が災害用に備えているものとは 実際の様子 ◇ ◇ ◇
日本で体験した地震 いざというときの備えも
アマンディーヌさんが初めて日本へ来たのは2015年。当時16歳で、1か月間、日本の語学学校に通いました。その後、2018年に1年間の交換留学生として日本へ。その年の4月、日本で初めて地震を経験しました。 「留学して数日後くらいに、震度4ほどの地震が発生しました。図書館で勉強をしていたら、急に図書館の階段が揺れ始めて……。地震が多い日本では、この揺れは『普通』だと思って私はあまり怖いとは思わず、そのままの状態でいたのですが、周りの日本の生徒や留学生がみんな真っ青になって、テーブルの下に隠れるなどしていました。あとになって、これは大きな揺れだったんだなと思いました」 玄徳さんと2019年に結婚し、現在、アマンディーヌさんは山形県酒田市で暮らしています。日本で暮らし始めてから6年が経ち、その間に何度も地震を経験しました。 「日本でとくに印象に残っている地震は2回あります。1回目は、玄徳の実家にいるときに発生した地震。震度4でしたが、玄徳の家が古かったため、今までで一番大きな揺れを感じました。家が『鳴いた』という感覚がありました。あとは、日本からフランスに引っ越す直前の、2021年3月~4月頃に起きた地震。スマートフォンの画面に『激しい揺れが起こるから安全なところへ逃げて』というメッセージが出てきたのを、鮮明に覚えています。大きな被害はありませんでしたが、そのとき、地震は数秒間で多くの命を簡単に奪えるのだと実感しました」 昨年発生した令和6年能登半島地震から、日頃の備えの大切さを改めて感じたというアマンディーヌさん。現在住む家には、災害用のリュックを保管しています。