川淵三郎氏が森保Jを「文句なしのサッカー」と絶賛、ハリル炎上事件に反論
日本サッカー協会相談役で、Jリーグ初代チェアマンの川淵三郎氏(81)が13日、渋谷の代々木公園内に3、4万人規模の多目的スタジアムを作ろうという「スクランブルスタジアム渋谷」構想発表のパネルディスカッションに出席、その後の囲み取材で、初陣で快勝した新生・森保ジャパンに触れ「小気味良く気持ちいい。森保ジャパンが凄くいい方向に向かうと確信した」と絶賛した。 ロシアW杯前には、ハリルホジッチ監督の電撃解任を受けて「(ハリルでは)ほとんど勝てる可能性がなかった」とツイッターで発言して大炎上したが、その炎上事件を振り返り「炎上したが、物議を醸すようなことをしていなければW杯では3連敗していた」と批判に反論した。ハリルホジッチ元監督へのリスペクトに欠けた不適切な発言であったことは確かだが、川淵氏の見立てが正しかったことも事実。その川淵氏の信任を得た森保ジャパンの成功は間違いない?!
スバリとモノを言う“御意見番”の森保ジャパンへの評価は高かった。 「小気味良かった。その一言。楽しかったし、気持ち良かったね。森保監督の下、代表チームが凄くいい方向に向かうことを確信した。文句なし。あれで何が悪いの? そういうサッカーだった」 川淵氏は一気にまくし立てた。 森保一新監督が率いる新生日本代表は11日、大阪でロシアW杯にも出場したコスタリカ代表と対戦。平均年齢25.3歳の新鮮なメンバーで初陣に挑み3-0で快勝したが、川淵氏は、その試合内容を絶賛したのである。 「視聴率は12、13パーセントだったが、これまでの延長線上で、面白いサッカーをするわけがない、と(思って)見ていなかった人は、残念に思うんじゃないか」とまで言った。 コスタリカ戦は、日テレ系で19時20分から21時24分まで放映され関東地区の平均視聴率は12.3パーセントだった。同時間の他局では、TBS系が20時57分から22時の「マツコの知らない世界」が13.2パーセントを取っていたが、その他には圧勝。ロシアW杯で活躍した乾、大迫、柴崎、香川、吉田、長友らの人気がある欧州海外組を呼ばずに若手主体で戦った親善試合だったことを考えると、大健闘の数字だったが、川淵氏にしてみれば、その試合内容に比べて視聴率の数字が追いついていないと感じるほどだったのだろう。 ロシアW杯では西野ジャパンは勝つサッカーに徹した。グループリーグ第3戦のポーランド戦の試合終了間際に攻めなかった戦術への賛否もあった。勝利に徹するサッカーと、ファンタスティックなサッカーは、時には相反するものにもなり、その点を川淵氏は「面白いサッカーをするわけがない」と評したのだろう。 だが、中島、南野、堂安らW杯メンバーから漏れていた若いアタッカー陣が常にドリブルで積極的な勝負を仕掛けながら、自由自在に連動、連携して、次々にコスタリカゴールを脅かして3点を奪ったサッカーは、とても魅力に溢れたものだった。世代交代中で、代行監督が指揮を執ったコスタリカの実力を考えると、素直に受け取れない点もあるが、初陣で示した方向性に川淵氏は、合格点以上の評価を与えたのだ。 さらに川淵氏は、ロシアW杯前に炎上した自らのツイート問題を持ち出して批判の声に反論した。 「ハリルホジッチが更迭になって良かったと言ったら、炎上した。でも結果を見てみろっと言いたいね。世の中は、いろいろなことを常識的に判断するから、なかなか良い方向に進まない。だから、替えて良かったんだよ。そのまま、物議を起こさないようなことをやっていたら3連敗は間違いなかったんだから」