川淵三郎氏が森保Jを「文句なしのサッカー」と絶賛、ハリル炎上事件に反論
川淵氏は、西野ジャパンがロシアW杯のグループリーグ初戦のコロンビア戦を迎える6月19日に、「ハリルホジッチ監督の時、ほとんど勝てる可能性がないので、オランダ、イタリア、アメリカのサッカーファンのことを考えれば出場出来るだけラッキーと考えてW杯を楽しんでくださいと講演などで話していた。西野監督に変わった今は何か起きるかも知れないというドキドキ感が今朝になって自分に出てきた」とツイートした。 大会直前にハリルホジッチ監督を電撃解任したサッカー協会の決断を支持したものだが、この「ハリルではほとんど勝てる可能性がない」という発言部分が、ファンからの批判、反感を買った。 「出場権を取った監督に失礼」「協会が選んでおいて無責任」という批判でネットが大炎上したのである。 だが、川淵氏は、この日、そのツイートを行った理由を「ヨーロッパでのウクライナとマリの試合の中味がなかった。何のサッカーをやろうとしているんだか、というのを見ていて、このままでいいと思う人がいるかという話だよね」と改めて説明して、その批判の声に反論した。 3月に行われた最後の欧州遠征で、ハリルジャパンは、ウクライナ、マリに1敗1分、メンバーも固定できずに迷走していた。その遠征中に起きた主力メンバーと、ハリルホジッチ監督とのコミュニケーション不足を最後の決め手として協会サイドは、電撃解任を決意したようだったが、西野監督が率いることになったチームは、結果的に、グループリーグを突破してベスト16に進み、大迫や乾、柴崎というニュースターも生んだ。 サッカー界に影響力のある川淵氏が発した過激な発言は、配慮やリスペクトには欠けた不適切なものではあったが、それが本音であり、川淵氏の見立ては、正しかったわけである。 川淵氏は、「こんなことを言ったら、また炎上しちゃうか」と、報道陣を笑わせたが、ポイント、ポイントで、サッカー界の向かうべきビジョンを示してきた川淵氏が、ここまで絶賛するのだから、“ポスト西野”を外国人監督にせず、森保監督を抜擢した協会の選択は間違っていなかったのかもしれない。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)