解説現代フランス極右を代表する人物だった。長らく闘病生活を送っていたが大往生した。 戦後、アルジェリアで戦い、プジャード運動(反租税、反エリート運動)の元で最年少の議員となった後、70年代に国民戦線党首となり、2002年には大統領決戦投票に進んだ。娘のマリーヌが真面目に権力を狙っているのに対し彼は、王党派、ファシスト、植民地主義者など一貫して「戦後に政治的に正しくないとされた者」の代弁者であり続けようとした。だから大統領戦決選投票の時に「神様どうしよう」と嘆いたと証言している。いわば道化師であることに徹した政治家だった(詳細は畑山敏夫『現代フランスの新しい右翼 ルペンの見果てぬ夢』参照)。言わば彼が政治を変えたというよりも時代が彼を求めたのだろう。 生涯をどう総括するかと問われ「神が成し遂げたことに比べたら私がなし得たことはちっぽけなこと」と答えたインタビューの時の表情が忘れられない。
コメンテータープロフィール
専門は比較政治、欧州政治。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。日本貿易振興機構(JETRO)パリ・センター、パリ政治学院招聘教授、ニューヨーク大学客員研究員、北海道大学法学研究科教授等を得て現職。フランス国立社会科学高等研究院リサーチ・アソシエイト、シノドス国際社会動向研究所理事。著書に『アフター・リベラル』(講談社現代新書)、『ポピュリズムを考える』(ちくま新書)、『感情の政治学』(講談社メチエ)『ミッテラン社会党の転換』(法政大学出版局)、編著に『ヨーロッパ統合とフランス』(法律文化社)、『現代政治のリーダーシップ』(岩波書店) など。
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