解説非公認とは、自民党を名乗って選挙に出られなくなることだ。政党の看板を頼りに投票する有権者の割合は高いので、非公認になった議員は純粋に政治家個人として支持される必要がある。更に、いわゆる裏金に関係した議員に比例重複立候補を認めないとの意思を示したというが、この場合、小選挙区で落選したら比例名簿で復活当選することはできない。選挙に弱い議員にとっては死活問題だ。 非公認となる人の基準にはなお曖昧なところが残るので、結果、何人の議員が対象になるのかははっきりしないが、実際に「相当程度の」非公認が生じるならば、石破氏は厳しい姿勢を貫いたことになるだろう。ここ数日、一部では裏金に関係した議員も「全員公認される」「比例名簿にも載る」といった趣旨の、外堀を埋めるような話が報じられてきた。それらへの反発の厳しさを目の当たりにして、党内事情より世論を意識した判断にシフトした可能性もある。
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コメンテータープロフィール
「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。
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