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米重克洋

米重克洋

認証済み

JX通信社 代表取締役

報告

見解スマホ、SNSが普及し「ネット選挙」が地上戦の一部になった影響だ。 ネットやSNSが然程普及していなかった頃は、他候補の演説にヤジを入れにいったところで、それが地上波や新聞にそのまま載ることはほぼなかった。かつて安倍首相が都議選の応援演説でヤジに反応して「あんな人たち」発言をしたのが報道されたが、報道されたのはそれが珍しい出来事ゆえニュースバリューがあったからだ。 今回の都知事選では、主要候補の街頭演説は常に誰かしらライブ中継しており、現場の写真や動画がすぐにSNSで拡散される。その宣伝効果を見込んで、自分が支持しない候補の演説に抗議に行く人も多い。その結果、かつてなら起きなかったような小競り合いが演説会場で頻繁に見られるようになった。 「つばさの党」事件のようなレベルでなければ、言論の自由に関わることゆえ規制も現実的ではない。ヤジや中傷は今後の選挙のニューノーマルになりそうだ。

コメンテータープロフィール

「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。

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