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遠田晋次

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東北大学災害科学国際研究所 教授

報告

見解今回の震源は2015年5月にネパールで発生したM7.8, その最大余震のM7.3の震源から北東約150kmに位置します.2015年の地震では9000名もが犠牲になり,カトマンズなどで甚大が被害が発生しました.エベレストで大規模な雪崩も発生しました.2015年の地震は南からのインドプレートが中国側に衝突してヒマラヤ山脈を隆起させる典型的な逆断層型の地震ですが,今回は東西に引っ張られて動いた正断層型地震です.正断層はヒマラヤ衝突帯背後(北側)に多数分布します.そもそも地震が多発する地域ではありますが,2015年ネパール大地震による歪み変化で誘発された地震とも考えられます.2011年の東北地方太平洋沖地震の余波で2021年, 2022年福島県沖(M7.3, M7.4)の地震が起きたように,巨大地震の影響は場所によっては長く残ります.

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コメンテータープロフィール

遠田晋次

東北大学災害科学国際研究所 教授

専門は地震地質学、活断層研究。宮崎県出身。電力中央研究所研究員、東京大学地震研究所助手、産業技術総合研究所活断層研究センター研究員、京都大学防災研究所准教授を経て2012年より現職。著書に『連鎖する大地震』(岩波科学ライブラリー)、『活断層地震はどこまで予測可能か』(講談社ブルーバックス)。

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  • 遠田晋次

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