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遠田晋次

遠田晋次認証済み

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東北大学災害科学国際研究所 教授

報告

補足今朝のM5.9の地震は,正月の能登半島地震(M7.6)の余震とみられます.能登半島地震の余震は,数としては1993年の北海道南西沖地震(M7.8)に匹敵するほど多かったのですが,減るスピード(減衰)が平均よりも早い傾向にありました.また,これまで最大の余震は本震8分後に発生したM6.1(穴水町で震度5強)で,その後大きめの余震は起こっていませんでした.詳しくみると,今朝の震央は能登半島地震よりも数km南で,3年前から活動していた群発地震の発生域です.本震によって,中規模の断層が刺激を受けて生じた可能性もあります.この地震の余震(能登半島地震からみると余震の余震,「二次余震」)も発生しています.余震は地震後の経過日数分の1で減っていきます(例えば,初日の余震数が10だとすると,2日目は10/2で5,3日目は約3).なので,気象庁は,今後1週間ほど同程度の揺れに注意と呼びかけているわけです.

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コメンテータープロフィール

遠田晋次

東北大学災害科学国際研究所 教授

専門は地震地質学、活断層研究。宮崎県出身。電力中央研究所研究員、東京大学地震研究所助手、産業技術総合研究所活断層研究センター研究員、京都大学防災研究所准教授を経て2012年より現職。著書に『連鎖する大地震』(岩波科学ライブラリー)、『活断層地震はどこまで予測可能か』(講談社ブルーバックス)。

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