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田中良紹

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見解これまで茂木氏の一連の行動から総理になりたい意欲を持っていることは良くわかっている。しかし岸田総理を支える立場の幹事長が、現職総理が再選をあきらめていない段階で意欲を表明することは一種の「裏切り行為」になる。かつて2012年の自民党総裁選で石原伸晃幹事長は、谷垣禎一総裁が再選に意欲を見せていたにもかかわらず出馬を決め、麻生太郎氏から「平成の明智光秀」と裏切り者呼ばわりをされた。そのせいか石原氏は最有力とみられていたのに急速に党内で支持を失い、決選投票に残ったのは石破茂、安倍晋三の両氏だった。 7,8月は権力者が秋の政局をにらんで策略を仕込む時期である。岸田総理は総裁選出馬を言わずに、誰が何を言い、どう行動するかをじっと見ている。そして秋風が吹くころに策を打ち始める。どんな手を打つかが注目だが、それまでに茂木氏は基盤を固めないと、石原氏の二の舞になる。

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  • 白鳥浩

    白鳥浩

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    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説茂木氏としては「首相への意欲をにじませた」というところだろう。 しかしながら、それは「岸田首相が総裁…続きを読む

コメンテータープロフィール

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:7月28日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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