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高野龍昭

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東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

報告

わが国の年金制度は「賦課方式」を基本として運営されています。これは、現役世代が納付した年金保険料をそのときの年金受給者への支払いにあてているもので、言わば「若い世代から高齢者世代に仕送りをしている」方式だとも例えられています。 その仕送りをする側の若い世代の人口が減っているために、年金保険料を支払う年齢層を拡大しようとするものが今回の検討策だと言えます。若い世代の置かれている経済状況を考えると、その保険料負担を増大させるのも限界があるため、窮余の策と言えるかも知れません。 しかし、現実的には被用者は60歳定年が通例で、継続雇用されても給与水準は下がるなど、60-65歳の年齢層の経済的状況も不安定で、保険料負担を求めるのは困難だという反対意見も根強いでしょう。同時に老齢年金の支給開始年齢を引き上げる(後ろにずらす)検討も行われるはずであり、年金制度に対する信頼性の議論も激しくなるはずです。

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    エコノミスト/経済評論家

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    ファイナンシャルプランナー/社会保険労務士/経済エッセイスト

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コメンテータープロフィール

高野龍昭

東洋大学 福祉社会デザイン学部 教授/介護支援専門員

1964年・島根県生まれ。1986年から医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーの実務を経験し、2005年から東洋大学で介護福祉士などの福祉専門職養成と高齢者福祉・介護保険制度・ケアマネジメントの研究を行う。社会福祉士・介護支援専門員。

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