解説1審2審とも「審理が尽くされていない」として、高裁に差し戻しとなりましたが、被害の実態をよくみれば当然のことと思います。教団側に返金を求めないとする不起訴合意に対して、最高裁も判決で「損害回復の手段を封ずる結果を招くもの」として「公序良俗に反して無効である」としています。 判決が出る前から「公序良俗に反して無効」との判断が出されることを望んでいたところですが、まさにそれが示されました。 最高裁は教団の献金の実態と被害者の苦しみをしっかりとみて、今後の被害者救済につながるような素晴らしい判決をしてくれたと思います。傍聴していて中野さんの母親が受けた献金状況に「異例のものと評し得る」とまで述べてくれたことには驚きました。 しかしこのような献金の実態は中野さんの母親だけが受けたわけではありません。それだけに高額献金をさせられた多くの人が被害を回復できる希望を持つ判決になると考えています。
コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)
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