提言22年10月に匿名の通報メールが2回寄せられています。誰かが勇気をもって、異変の前兆に気づいてくれていますが、それをいかせなかったのは、とても残念です。 一般論として騙そうとする者の嘘を見抜くためには、相手に対して聞くべき点はしっかり聞くことが大事になります。それにより相手の話の矛盾やおかしさに気づけます。もう一つは周辺情報をしっかり集めることです。 市は「入退院の件を詳しく聞くことは避けた」とのことですが、母親が嘘をついていた場合、子供の命が危険にさらされます。担当医等への「娘は難病」への確認は最低限必要だったと考えています。 娘さんは本当にご飯を食べらずに苦しかった時を長く過ごしたと思います。市は「当時の判断が適切だったか検証したい」とのことで、二度とこのような事態が起こらないように、医療機関、学校、市の連携による、いち早く子供の虐待や詐欺行為に気づける対応を願うところです。
コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)