今回の自民党の調査結果で「選挙におけるボランティア支援」を受けたのが 17人という数字は、少なすぎると考えています。「知らなかった」「分からなかった」と言い逃れをする意図でアンケートを書いた議員もいるかもしれませんが、今回のような形で次々に発覚していくものと考えています。 それは教団の教えを聞いて一端は信じて活動をしたものの、お金集めなどの活動に矛盾を感じて辞めた元信者の数の方が、現信者よりも圧倒的に多いからです。 これまで政治権力と教団が深くつながっていることを知っている元信者らは、実態を口に出せなかったかと思います。しかしその呪縛がなくなり、声をあげてくるはずです。 教団とのつながりがある人ほどその関係を隠すかもしれませんが、それは難しいと思った方が良いと思います。 元信者らの一人一人の声が自民党の議員が旧統一教会との関係を断ち切るための大きな力になっています。
コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)