2018年頃に偽造との報道ですので、４年近く、この不正行為を続けていたことになります。 同じ顔で別の氏名の偽造免許証で、長年バレなかったことから見て、かなり精巧な作りだったと考えられます。 偽造免許証を男性自身が作成していたものか、どこかの組織に頼んで作っていたかは、わかりませんが、長年発覚しなかったことから考えて、後者の可能性が高いのではないと思います。 実際に、裏の世界ではこうした免許証の偽造組織も存在しています。 17年にはアイドルのファン同士が連携して入場券を到着駅で渡すなどして、新幹線のキセル乗車を行っていたとして、すでに逮捕された事例もあります。 もし今回の不正に入場チケット等を得る手段が、誰かに教えられたものとすれば、他にも同様なことをやっている者もいることも考えられます。正当にチケットを得ようとする人たちが不利益を講じないためにも、徹底した捜査が願われます。
コメンテータープロフィール
2001年～02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」（彩図社）は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年～2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。～元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』（清談社Publico）
