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太刀川弘和

太刀川弘和認証済み

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筑波大学災害・地域精神医学教授

報告

補足躁うつ病(双極性障害)は、躁とうつを繰り返す障害で、躁の時には一般人にはできないパワーが出るので、古今のアーティストにかなり多いです。一方でうつとの落差が厳しく、うつ病単独より治療が難しいので、死にたいと思う気持ちになる場合もあります。また、躁が軽いタイプではうつ状態だけとられてうつ病とされやすいです。軽い躁状態の方を本人も周りも正常と思うため、大きな活動をするとエネルギーを消耗し、それを周りが理解できず、うつ状態が悪化します。ですので、大きな活動の後にはよりしっかり休養することが必要ですし、やや気分が低めな状態を本来の自分の状態と考えることが必要です。この方のカミングアウトで躁うつ病の社会の理解がより広まってほしいと切に願います。

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  • 藤野智哉

    精神科医

    見解双極症では気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的になったり易怒的になり、活動や活力が亢進する期間が生じ…続きを読む

  • 中西正男

    芸能記者

    見解本文中にもありますが、会社員として多忙を極めつつ「求められるカタチ」でいようとしていた自分が“あっち…続きを読む

コメンテータープロフィール

太刀川弘和

筑波大学災害・地域精神医学教授

1993年筑波大学医学専門学群卒業。 筑波大学附属病院、茨城県精神保健福祉センター、茨城県立友部病院、筑波大学保健管理センターを経て現職。青年期精神医学、災害精神医学、自殺予防学が専門。様々な時事問題に隠れるメンタルヘルスの諸相を、個人と社会の相互関係から考察する。茨城県災害・地域精神医学研究センター部長、日本自殺予防学会理事も務める。著書「つながりからみた自殺予防」など。

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