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藤野智哉

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精神科医

報告

見解双極症では気分が異常かつ持続的に高揚し、開放的になったり易怒的になり、活動や活力が亢進する期間が生じます。 その躁的な期間においては多弁になったり、睡眠欲求の減少(あまり寝てなくても元気に過ごせる気がする)、自尊心の肥大、誇大などがみられ、側から見ていると楽しそうに見えることもあります。しかし、その後訪れる抑うつエピソードでは、反動のように疲労感や気力の減退、また躁状態の間に自身が行ったことへの後悔や罪責感などが生じ、希死念慮などが生じることもあります。 躁状態ではどうしても自身を制御できずエネルギーを使い過ぎてしまう人が多い中、ご自身で先を見越して環境調整を行うというのは本当に素晴らしいことです。社会では病気による休業などにまだまだ厳しい目が向けられることもありますが、病気とともに生きていくために自己調整することの大切さがこういった形で多くの方に知ってもらえるといいなと思います。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 太刀川弘和

    筑波大学災害・地域精神医学教授

    補足躁うつ病(双極性障害)は、躁とうつを繰り返す障害で、躁の時には一般人にはできないパワーが出るので、古…続きを読む

  • 中西正男

    芸能記者

    見解本文中にもありますが、会社員として多忙を極めつつ「求められるカタチ」でいようとしていた自分が“あっち…続きを読む

コメンテータープロフィール

1991年7月8日生まれ。 秋田大学医学部卒業。 精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神科病院勤務の傍ら医療刑務所の医師としても務める。

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