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助川成也

助川成也

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国士舘大学政経学部教授/泰日工業大学客員教授

報告

見解タイの議会上院が同性婚を認める法案を可決し、東南アジアで初めて同性カップルの結婚が合法化される見通しとなった。この法案成立には、経済的な側面からも重要な意義がある。 まず、同性婚の合法化はタイの「ソフトパワー」を強化する。リベラルな社会を象徴するこの法律は、タイを国際的に寛容で進歩的な国として位置付けることになる。これにより、国際社会からの評価が高まり、投資環境の改善にも寄与する可能性がある。  また、LGBT旅行者の増加も期待される。タイは既に観光大国であり、多様性を受け入れる社会的な姿勢を示すことで、LGBT旅行者の数を増やすことができる。これにより観光収入が増加し、地方経済の活性化にもつながるだろう。  さらに、同性カップルに対する法的権利の保障は、資産の管理・相続や養子縁組の権利が認められることで、個人消費の増加や不動産市場の活性化など、広範な経済効果が期待される。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 松岡宗嗣

    一般社団法人fair代表理事

    見解6月は性的マイノリティの権利や尊厳について啓発する「プライド月間」でもあり、とても嬉しいニュースです…続きを読む

  • 木場紗綾

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コメンテータープロフィール

助川成也

国士舘大学政経学部教授/泰日工業大学客員教授

専門はタイを中心とした東南アジア経済、FTA等の通商戦略。東アジア共同体評議会有識者議員。1992年よりジェトロ(日本貿易振興機構)勤務。タイ・バンコク事務所主任調査研究員、海外地域戦略主幹(ASEAN)など20年にわたり東南アジア関連業務に従事。2017年に国士舘大学へ。20年に現職。2022年よりタイ・バンコクの泰日工業大学(TNI)の客員教授を兼ねる。九州大学大学院経済学府博士後期課程修了、博士(経済学)

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