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末冨芳

末冨芳

認証済み

日本大学教授・こども家庭庁こども家庭審議会部会委員

報告

見解待望の日本版DBS(こども性暴力防止法)が成立しました。犯歴確認の対象が起訴された性犯罪に限られる、その期間が10年、20年では短すぎる、多くの課題が指摘されていますが、私も衆議院特別委員会参考人(5月15日)として指摘したように「このスタートラインから、子どもたちを守り切るためにどんどん改善をつづける」ことが重要です。 子どもへの性暴力加害者をゼロにしないと被害者はゼロになりません。国際的な診断基準が存在する小児性愛障害への治療・予防を進めることも重要です。 また、性暴力の加害者にも被害者にも傍観者にもならない「生命(いのち)の安全教育」を就学前~高校まで必修化し、性暴力の予防・対策について教員養成・保育士養成などの高等教育でもより専門的に必修化していく必要もあるでしょう。 ともあれやっと私たちは、子どもを性暴力から守るスタートラインに立ちました。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 藤野智哉

    精神科医

    見解この制度ができたことは子供を犯罪から守るためにも、加害者にきちんとした治療の意欲や別の道を進む考えを…続きを読む

コメンテータープロフィール

末冨芳

日本大学教授・こども家庭庁こども家庭審議会部会委員

末冨 芳(すえとみ かおり)、専門は教育行政学、教育財政学。子どもの貧困対策は「すべての子ども・若者のウェルビーイング(幸せ)」がゴール、という理論的立場のもと、2014年より内閣府・子どもの貧困対策に有識者として参画。教育費問題を研究。家計教育費負担に依存しつづけ成熟期を通り過ぎた日本の教育政策を、格差・貧困の改善という視点から分析し共に改善するというアクティビスト型の研究活動も展開。多様な教育機会や教育のイノベーション、学校内居場所カフェも研究対象とする。主著に『教育費の政治経済学』(勁草書房)、『子どもの貧困対策と教育支援』(明石書店,編著)など。

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