補足旧ジャニーズ事務所所属のタレントは、STARTO社が始動する以前にもかなり退所しました。二宮和也、岡田准一、風間俊介、生田斗真など、そのほとんどは現段階でのグループ活動がなく、俳優活動をメインとしているひとたちばかりです。松本潤さんの退所もこうした過去の状況を考えれば不思議ではありません。 そうした事実から考えられるのは、すでに多くの実績があってグループ活動をしていないタレントにとっては、独立したほうがメリットがあるとする想定なのでしょう。しかも、いまは独立しても旧ジャニーズ事務所時代のように仕事を干されるリスクもありません。 ただひとつ気になるのは、プロデューサーとしての松本さんの今後です。STARTO社の東京ドームにおけるお披露目コンサートをプロデュースしたのも松本さんですが、今後はどのように関わっていくのかが注目のしどころでしょうか。
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コメンテータープロフィール
まつたにそういちろう/1974年生まれ、広島市出身。専門は文化社会学、社会情報学。映画、音楽、テレビ、ファッション、スポーツ、社会現象、ネットなど、文化やメディアについて執筆。著書に『ギャルと不思議ちゃん論:女の子たちの三十年戦争』(2012年)、『SMAPはなぜ解散したのか』(2017年)、共著に『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学』(2017年)、『文化社会学の視座』(2008年)、『どこか〈問題化〉される若者たち』(2008年)など。現在、NHKラジオ第1『Nらじ』にレギュラー出演中。中央大学大学院文学研究科社会情報学専攻博士後期課程単位取得退学。 trickflesh@gmail.com