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松谷創一郎

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解説韓国では、タレントと芸能プロダクションとの契約期間は最長7年とされています。これは、プロダクションによるアーティストの育成・制作機能を維持しながら、タレントの自由な活動も保障することを踏まえたバランスとして成り立っています。 しかし今回のNewJeansのADORに対する契約解除通告は、まだ契約が5年残っている段階です。その理由はADORへの信頼喪失とされていますが、ミン・ヒジン氏による不正な引き抜き交渉(タンバリング)の疑惑が浮上し、事態は複雑化しています。 今回、音楽コンテンツ協会が声明を発表したのは、この問題を非常に深刻に受け止めているからでしょう。契約期間中の解除が簡単に認められれば、芸能プロの育成意欲が低下し、韓国のアイドル文化の根幹が揺らぐからです。 もちろん、もしNewJeansメンバーの人権が著しく侵害されていたようなことであれば、契約解除は正当化されるでしょう。

コメンテータープロフィール

まつたにそういちろう/1974年生まれ、広島市出身。専門は文化社会学、社会情報学。映画、音楽、テレビ、ファッション、スポーツ、社会現象、ネットなど、文化やメディアについて執筆。著書に『ギャルと不思議ちゃん論:女の子たちの三十年戦争』(2012年)、『SMAPはなぜ解散したのか』(2017年)、共著に『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学』(2017年)、『文化社会学の視座』(2008年)、『どこか〈問題化〉される若者たち』(2008年)など。現在、NHKラジオ第1『Nらじ』にレギュラー出演中。中央大学大学院文学研究科社会情報学専攻博士後期課程単位取得退学。 trickflesh@gmail.com

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