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佐々木正明

佐々木正明

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

解説北東アジアの安全保障環境はまた1つ緊張レベルがあがった。 今回の露朝首脳会談での最大のポイントは、一方の国家が侵略を受けた場合に相手国が軍事支援(介入)することを約束する「相互軍事介入条項」を結んだことだ。 これを軍事同盟と呼ぶかどうかは議論が分かれるが、今後、日本の防衛力強化の国会審議が活発になるはずだ。 そして、北と軍事介入条項を結んだことは、プーチン政権にとってウクライナでの戦闘継続が相当に重荷になっていることを示す。 極東シベリアの露側の軍事力も低下していることが想定され、プーチン政権は金正恩政権と手を結び、北の軍事力でこの地域を補強しようとしているのだろう。 ウでの戦況が劣勢になればなるほど、露は北の軍事関係を強化していくのではないか 平壌で、プーチン氏は露から贈った専用車を自ら運転し、助手席に乗った金氏を会場まで連れて行った。 まさにこの光景が今回の露朝首脳会談の姿だ。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山口亮

    東京大学先端科学技術研究センター特任助教

    補足この「包括的戦略パートナシップ」は同盟に近いものではあるが、日米・米韓同盟ほど深く密接したものではな…続きを読む

  • 辺真一

    ジャーナリスト・コリア・レポート編集長

    見解危機管理の観点からも露朝の「包括的戦略パートナシップ条約」の内容を手前勝手に都合よく解釈せず、何より…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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