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佐々木正明

佐々木正明

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

見解ロシアは戦争継続のために北朝鮮の軍事力が必要なのだろう。 隔世の感が否めない。プーチン政権はこれまでどんなことがあっても、北の金王朝という火中の栗を拾ってこなかったからだ。 プーチン氏は24年前、平壌を訪れた際に、北朝鮮に関する米国の評価は「おおむね正しい」とし、金正恩総書記の父親、正日氏と会談した後に「ならず者国家にああいう兵器(核兵器)を入れてほしくない」との懸念を漏らしたことが伝えられている。 その後も長年、北の核開発を非難し、距離を取ってきた。しかし、戦争長期化が状況をがらりと変えたのだ。 昨年9月に訪露した正恩氏が露製の大統領専用車「アウルス・セナート」を気に入ったらしく、その後、プーチン氏はこの車を贈った。3月に北に到着した時は、大々的にセレモニーが行われた。2人の蜜月はこの黒塗りの防弾車両が物語る。 すでに露から北へ観光客400人以上が訪れていることも関係接近を裏付けている。

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コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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