「プリゴジンのクーデター(переворот)だ」ー たびたびロシア国防省を批判していた民間軍事会社「ワグネル」の創設者、プリゴジン氏に対して、そう非難されている。 露連邦保安庁(FSB)が捜査に入ったことは、先鋭するばかりだったプリゴジン氏と国防省との対立がついに臨界点に達したことを示している。 異常事態であることは、プリゴジン氏に近い露国防省幹部が次々にビデオメッセージを流していることからわかる。 かつて、総司令官だったセルゲイ・スロビキン氏はワグネルの兵士たちに対して、「敵は国内の政治状況が悪化するのを待っているだけだ」と反乱をやめるよう呼びかけ、武装解除を促して、平和的な解決を模索することを促している。 アレクセーエフ中将は「あなたが今計画していることは西側がどれほど熱心に受け手めるのか考えてほしい」と呼びかけている。 露ではワグネルのSNSが次々に表示禁止になっている。
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コメンテータープロフィール
岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)