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佐々木正明

佐々木正明

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大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

報告

事件は「プーチンの戦争」におけるロシア社会の様相を映し出している。露民間軍事会社ワグネルも関連しており、戦争に反対する層の存在が事件の背景にあることがうかがえる。 死亡者はプーチン政権支持の軍事ブロガー、タタルスキー氏。1997年生まれの地元出身の女性が被疑者として拘束されたという。写真も出回っている。大都市に住むごく普通の女性のように見える。 現場はワグネル代表所有のカフェ。SNSに50万人の登録者数を持つタタルスキー氏はワグネルを称賛し、ファンらとの交流会を開いていたという。 独立系メディアMEDUZAは目撃者証言として、女性がタタルスキー氏に彫刻を与えた後に、爆発があったことを詳細に伝えている。 タタルスキー氏はウクライナ東部出身だ。2014年の内戦で露側につき、ウ当局は彼を制裁対象にしている。 SNSは今回の戦争で一定の役割を果たしており、事件は若年層に大きな影響をもたらすだろう。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 岡部芳彦

    神戸学院大学経済学部教授/ウクライナ研究会会長

    タタルスキーの本名はマキシム・フォミンで、2011年に銀行強盗をして服役、2014年に脱走し、ドネツ…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木正明

大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)

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