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今井佐緒里

今井佐緒里

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欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者、作家

報告

妙なニュースがある。習近平訪問と同じタイミングで、アルメニアのミルゾヤン首相がモスクワを訪問している。ラブロフ露外相は「米国とEUは、アルメニアとアゼルバイジャンで和平交渉を行わせ、南コーカサスからロシアを分離しようと考えている」と非難した。 言っている内容はわかるが、このタイミングでこれは一体何だろう??? 習氏訪問と同時とは、偶然の一致か、なにか意図があるのか。 筆者は前から、中国の12の和平案は、中央アジアの旧ソ連領を安心させるのが主眼ではないかと考えてきた。これらの国々では露離れが加速して中国の存在感が増大、同時に露軍の介入を恐れている。ロシアは中国を警戒している。中国は地域の覇者として和平を推進する必要があるのではないか。 コーカサスとは意外だが、ここも旧ソ連の近隣国だ。習近平は、周辺国を巻き込んだ何かを提案するつもりか。それとも露側が何かの交渉に利用するつもりなのか。

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    東京大学先端科学技術研究センター特任助教

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    法政大学大学院教授/現代政治分析

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コメンテータープロフィール

今井佐緒里

欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者、作家

フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出会い、平等と自由。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。日本EU学会、日仏政治学会会員。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。前大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著「ニッポンの評判 世界17カ国レポート」新潮社、欧州の章編著「世界で広がる脱原発」宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省関連で働く。出版社の編集者出身。 早大卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

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