見解子が免許の返納を勧めても、親は拒否するケースがとても多いです。利便性の問題だけではなく、親の「プライド」の問題もあります。自主返納で得られるメリットを提案したり、車の年間維持費とタクシー料金を比較して、タクシーの安さを説明したり。子世代は悪戦苦闘です。それでも乗ろうとするとき、「エンジンオイルを抜いて壊れたことにして廃車にした」とか、「交番に連れて行き、おまわりさんから説得したもらった」などの声を聞くことがあります(親の性格によっては、余計反発を招くかもしれません)。 高齢だからと運転免許を取り上げることには賛否ありますが、命にかかわることなので、個人的には、一定のライン引きは必要なのではと考えています。 一方で、自動運転の開発は相当進んでいるようです。高齢ドライバーを支援できる技術の実用化が待たれます。
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コメンテータープロフィール
京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。「遠距離介護」「高齢者住宅」「仕事と介護の両立」などの情報を発信。AFP(日本FP協会)の資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。一方、1996年遠距離介護の情報交換場、NPO法人パオッコを立ち上げて子世代支援(~2023)。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第3版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第2版』(以上翔泳社)『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(共著,KADOKAWA)など。
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