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宮下公美子

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認証済み

介護福祉ライター/社会福祉士+公認心理師+臨床心理士

報告

補足やりきれない気持ちになる事件です。 免許を返納したがらない高齢者を抱え、同じような状況で悩んでいるご家族は少なくないと思います。 認知症により、自分自身の心身機能の低下を認識できていない場合があります。また、プライドが高く、自分が認知症であることや運転技能が低下したことを認めたくないという場合もあります。 いずれにせよ、論理的な説得はまず功を奏しません。かわいがってる孫が泣いて頼むなど、感情に訴える方が運転を諦める可能性があります。 無理矢理運転を諦めさせると、家族関係が悪化したり、認知機能が急激に低下したりすることがあります。 それでも、このケースのように人身事故を起こして様々な人が傷つく状況をつくらないことの方が大切ではないでしょうか。 車の鍵が絶対に本人の手に渡らないように管理するか。 車自体を処分するか。 残念ながら、すべてを丸く収める解決法はなかなかないのです。

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  • 太田差惠子

    介護・暮らしジャーナリスト

    見解子が免許の返納を勧めても、親は拒否するケースがとても多いです。利便性の問題だけではなく、親の「プライ…続きを読む

コメンテータープロフィール

宮下公美子

介護福祉ライター/社会福祉士+公認心理師+臨床心理士

高齢者介護を中心に、認知症ケア、介護現場でのハラスメント、地域づくり等について取材する介護福祉ライター。できるだけ現場に近づき、現場目線からの情報発信をすることがモットー。取材や講演、研修講師としての活動をしつつ、社会福祉士として認知症がある高齢者の成年後見人、公認心理師・臨床心理士として神経内科クリニックの心理士も務める。著書として、『介護職員を利用者・家族によるハラスメントから守る本』(日本法令)、『多職種連携から統合へ向かう地域包括ケア』(メディカ出版)、分担執筆として『医療・介護・福祉の地域ネットワークづくり事例集』(素朴社)など。

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